情報処理学会 第57回CSEC・第17回IOT合同研究発表会

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##	参加報告:情報処理学会 第57回CSEC・第17回IOT       ##
##           電子情報通信学会 ICM 合同研究会              ##
【会議名】情報処理学会 第57回CSEC・第17回IOT
          電子情報通信学会 ICM 合同研究会
【開催日時】2012年5月10日(木)〜5月11日(金)
【場所】秋田大学 手形キャンパス
【URL】http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/event/csec57iot17.html
【主催】情報処理学会 コンピュータセキュリティ研究会(CSEC)
                     インターネットと運用技術研究会(IOT)
        電子情報通信学会 情報通信マネジメント研究会(ICM)
【参加者】約100名
【報告者】松本研究員


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所感
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秋田大学手形キャンパスにて開催された、情報処理学会CSEC(コンピュータセキュリティ研究会)、および同じく
IOT(インターネットと運用技術研究会)、並びに電子情報通信学会ICM(情報通信マネジメント研究会)の合同研究
会に参加し、発表および聴講を行った。
会期は二日間、発表総数は29件である。内訳はCSEC 5件、IOT 8件、ICM 16件である。発表者は大学関係者14件、
企業からの発表が15件とほぼ同数であるが、企業の内NTTおよびその子会社からの発表が11件と大多数を占めた。
3研究会の合同ということで聴講者も多く、100名余りが参加し、後方に椅子を追加で並べる程であった。

CSEC研究会からの発表は少なかったが、別研究会からもネットワーク運用系の発表は多く、少なからずセキュリ
ティとの関連もあるため、興味深かった。特に大学のネットワーク運用からの発表では、発表者と会場とのノウハ
ウの交換場といった印象があった。

会期初日夜は懇親会が催され、秋田名物の稲庭うどんやきりたんぽ、地酒などが供され、美味かつよい経験となった。

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発表内容
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※初日午後に発表
ESSoS (Engineering Secure Software and Systems: セキュアソフトウェアおよびシステム工学) 12参加報告
○松本 晋一・櫻井 幸一(九州先端研)
ESSoSの概要、過去のセッションからの変遷、採択論文について、基調講演2本、および論文
2本の概要。
Q.(座長:日立渡辺氏) 全体的な傾向、トピックなどは?
A.テーマが幅広く、論文それぞれのテーマも多岐に渡っていたため全体的な傾向は表現
  しにくい。特異な発表としてCrypto-Processorについてのものは、発表中しきりに特許
  やNDAを主張しており、理解が難しかった。
Q.(NTT高野氏)(基調講演において)攻撃の経済的側面について述べていたが、金銭的利益を
  得る方法としては、個人情報を手に入れる以外に考えられないのか?
A.基調講演中でも触れられており、昨年話題にもなったStuxnetなどは、国家がバックにつ
  いていると言われており、このような脅威はスポンサーから開発の対価を得る形になっ
  ていると思われる。


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聴講内容
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5月10日(木)
(1)/IOT ネットワークトラフィック変化検知のための視覚的表現法に関する検討
◎小西航・高橋秋典・五十嵐隆治(秋田大)・上田浩(京都大)・岩谷幸雄・木下哲男(東
  北大)
自己相似形を持つ量を扱うハーストパラメータの導出過程で生成されるPox Diagramを
定量的に扱い、視覚的表現する方法についての発表。Pox Diragramに屈曲点が現れる
ことから、屈曲の様子をパラメタライズし、特徴量空間にプロットしいる。
Q.全体の時系列から一定期間を切り出して処理しているが、切り出し期間の求め方、
  その妥当性は?
A.今回サンプリングが0.02秒であるため、切りのいい3000ポイント(1分)で切り出して
  いる。
Q.単位時間が0.02秒とした妥当性は?
A.学内でのサンプリングのパラメータ)
Q.(NTT高野氏)視覚的表現の是非は? 大規模NWのモニタリングなどには別の形態があり
  うるのでは?
A.専門的知識の無い人の利用を考えているため、このような表現を採用している。

(2)/IOT Wikiと携帯型遠隔操作端末を使った情報セキュリティ対策システム
山之上卓・小田謙太郎・下園幸一(鹿児島大学)
NATやルータの背後にあるLANの状況を監視する手法について、遠隔操作デバイスと、こ
のデバイスを操作、モニタするWikiサイトを設け、Wikiの操作が遠隔操作デバイスを制
御する。
Q.(埼玉大吉浦氏)遠隔操作デバイスの設置を嫌う部署がいるのでは?
A.設置しない場合はNWに接続できないなど
Q.座長 NATを使ったNWが大量にいる場合は収拾がつかないのでは?
A.問題が起きた場合に設置でもよいと考える

(3)/ICM [特別講演]TMForum Management World Asia 2012参加報告
○小原誠也・齋藤寛樹・櫻井淳子(NTTコムウェア)
通信ネットワーク管理の国際標準化のためのフォーラムTMForumのアジアカンファレン
スの参加報告。トピックとして
・アジアのクラウドサービスプロバイダモデル(評価の枠組みの不在などから、市場と
  して未熟との指摘)
・Frameworx(電気通信事業者の統合ビジネスアーキ)の現状
・顧客経験価値の管理/分析について(リアルタイムで行うべきサービス品質分析と時間
  をかけて行うべき戦略分析を、一つのDWHで統合して扱う)
発表者より、モバイルトラヒックの増加に対する危機意識、投資の費用対効果を高める
必要性を感じたとの所感。
Q.(NTT高野氏)NTTコムウェア殿におけるFrameworxの活用状況は?
A.研究所(NS研)と、SIDを用いたデータ整理をやっている。コムウェアがTMForumの窓口
  の為。詳細は次の発表をご覧いただきたい。
Q.(埼玉大吉浦氏)モバイルトラヒック急増を危惧との見解は、キャリアの立場か、クラ
  ウドサービスプロバイダの立場か?
A.両方の立場で。スマートフォンの増加によるトラヒックの増加から、このような表現
  になっている。

(4)/ICM [特別講演]TMF Action Week Madrid 2012報告
○藤原正勝(NTT)・佐々木圭一(NTTコムウェア)
FMC(Fixed Mobile Convergence)管理について3GPP-TMFの共同検討結果がまとまる。TMF
と3GPPの考え方が根本的に違うため統合は困難との観測が主だったが、ジョイント作業
が進められてきた。ただ、トランスポート関連オブジェクトまで統合されたに過ぎず、
FMC特有の課題(サーバ関連、呼処理など)は現状踏み込んでいないと指摘。
所感として、Huawel, チャイナモバイルなどの中国勢の活動が目立ったとのこと

Q.(NTT高野氏)TOGAFとの統合はTMFではどのように受け止められているか?
A.TMFのスコープはTOGAFのスコープの特化版である筈で、製品としても
Enterprise製品のテレコムへのマッピングで可能な筈。
Q.(座長)3GPP-TMFのリエゾンについて、またクラウド分野でやっていけるのか?
A.クラウド分野におけるTMFの取り組みの射程については不明な点が多い。クラウド分
  野の標準団体は多いため、その中でTMFがどれだけ踏み込めるのかは懐疑的。
Q.ITILはどうなった?
A.eTOMの検討の中でITILの考え方を取り入れるとの主張があった(Huaweiから)が、今後
  どうなるかは不明。
Q.(NTT松浦氏)クラウドに関与するパーティが複数存在(NWプロバイダ、複数のCSP等)す
  る状況をモデル化できるか?
A.キャリアの立ち位置も様々で、モデルの統一は困難な状況

(5)/ICM TMF SID を使ったデータモデリングの効率化方法について
○西尾 学・藤原正勝(NTT)
TMFの情報フレームワークSID(Shared Information and Data model)について。サイロ
型OSS開発体制への反省から、全体最適化のために導入されたが、クラス階層の把握が
負担となっている(クラスの確認には上位クラスを辿る必要があり、その場合属性以外
にも関連も洗い出す必要がある)。これは上位クラスの関連が多いのが負担となってい
るためと指摘し、把握を容易にするためのビューア機能(クラス階層構造を入れ子で、
関連を放射状に配置など)を提案。
Q.(NTT松浦氏)視覚的表現のためのツールは重要。関連の多さは、モデリング担当者の
  経験からか? SIDの要件からしょうがないのか?
A.SIDは上流のモデリングであるが、下流の(実装を考慮した)モデルとの対応付けが進
  行中。SIDでは再利用を最優先しているのが原因と考える。

(6)/ICM Modeling the Interaction of Overlay Routing and Multihoming ISP with 
   Game Theory
○Xun Shao・Go Hasegawa・Yoshiaki Taniguchi・Hirotaka Nakano(Osaka Univ.)
ISPとオーバレイNWアプリケーションの2プレイヤゲームのナッシュ均衡を求める。
Q.プロービングの間隔は? 正確な遅延を求めるには短い間隔が必要ではないか?
A.現状、検討課題には入っていない オーバヘッドを考慮して検討する
Q.(東芝土井氏)ISP側の戦略を調整し均衡にもっていくという提案だが、オーバレイ側
  が調整する方式の可能性は?
A.オーバレイ側戦略は固定という前提。協調するとなると別問題になる。


5月10日(木) 午後
(7)/CSEC NDSS 2012 会議参加報告
○溝口 誠一郎(九大)・須崎 有康(産総研)・吉岡克成(横国大)・松浦幹太(東大)
NDSS(Network and Distributed System Security Symposium)の参加報告。
写真を織り交ぜ、雰囲気が伝わると共に楽しい発表になっていました。
Q.座長 参加者が増えた要因は(前回から倍以上に)?
A.増えた要因については説明もなかったので不明。投稿数に伴い採用数
  も増えたためプログラム編成も時間がかかったよう。
Q.(NTT高野氏)参加者の顔ぶれはどうだったか?
A.企業と大学が半々ぐらいなのが特徴と思う。全体に自由闊達な雰囲気が
  感じられた

(8)/CSEC ESSoS (Engineering Secure Software and Systems: セキュアソフトウェア
  およびシステム工学) 12参加報告
○松本 晋一・櫻井 幸一(九州先端研)
上記参照

(9)/IOT 認証をアウトソースするネットワークスイッチの機能設計
◎櫻井孝一・佐藤聡・吉田健一・新城靖(筑波大)
NWスイッチの認証処理だけを外部へアウトソースするための機能を実現するため、QoS
技術であるDSCP値を元に、パケット処理を行う方式を提案。
Q.(広島大 西村氏)スイッチ制御のためのAPIの要件を明らかにしたということだと思
  う。かってスイッチを外から制御する経験があったので、参考にしてほしい
Q.(埼玉大吉浦氏)Diffserv(のDSCP)を使った理由は?
A.VLANを使うことも考えられるが、外に出て行く(L3)場合を考え、今回QoSマーキング
  を用いた。

(10)/IOT 認証基盤の効率化と「学認」への対応
只木進一・江藤博文・大谷誠・渡辺健次(佐賀大)
認証の技術的基盤はこなれてきている(LDAP,AD,RDBMS,SSO(Shibboleth))だが、大学の
情報システムとしては、運営(持続)が大変との主張。
Q.(鹿児島大井上氏?)学部から大学院、学生が教員になった場合などのID管理は?
A.ユーザとしては新規登録(更新しない)。兼任している場合はID二つ発行
Q.進学などで旧IDを使わせてくれと要望はでないか?
A.移行期間の設置、メールアドレスのエイリアスでの対応に止めている
Q.図書館のサービス対象者と学内の対象者は、前者が範囲が広い(学外利用者)のでは?
A.本を借りるだけの学外対象者はID発行せず。ゲストIDでの利用になる

(11)/IOT 全学認証サーバの負荷状況と負荷分散
○伊東栄典・笠原義晃・藤村直美(九大)
認証サーバの高負荷化への対処。認証サーバの負荷による認証エラーが発生している 
  =>負荷分散が必要。これをDNSラウンドロビンで対応している。トラヒックのモニタ
結果との突き合わせを実施中。
Q1.ストレージやOSのページキャッシュは調べたか?
A1.OSの負荷については、現在調査中である
Q2.ストレージ負荷低減として、SSDやオンメモリDBも考慮に入れては?
Q3.(佐賀大只木氏)メール受信時のLDAP searchを行うのはなしにして負荷低減を図る方
  法もあるか
Q4.OpenLDAPのチューニングを極めて欲しい

(12)/ICM [招待講演]クラウドコンピューティングの技術動向
○松澤寿典(NTT)
プライベートクラウドのサービス高度化に伴い、必要となる管理技術は、サーバ統合⇒
リソースプールの共同利用⇒オペレーション効率化⇒リソース最適と進むと主張。リ
ソース最適化(オーケストレーション)のための管理システムを開発中と述べた。
Q.(NTTコミュ 斎藤氏)既存のシステムを外部のNWに接続する部分はパブリッククラウド
  に納めるといった考え方に基づき、ハイブリッドクラウドを考慮する必要があると考
  えている。このような場合の留意点は?
A.セキュリティポリシイに基づき構成に検討を加える必要がある。ポリシイ統一はなか
  なか大変ではある。
Q.(NEC須田氏)リソースプールの管理について、障害対応といった即時性が必要なもの
  と、それほど即時性が必要ないものがあるのではないか?
A.NTTの業務を考えると、別建てで考える必要があるだろう考えている。
Q.(NEC須田氏)OpenStackの上にハイパーバイザが複数種あるのは?
A.NTT内でも部門により考え方が違う。規模が大きいので、選択肢は複数あった方がよ
  いと考えている。

(13)/ICM クラウドコンピューティングとその管理技術
○吉良雄介(NTT)
HA、BCP対応のためのクラウドコントローラの開発。クラウドコントローラの機能とし
てプロビジョニング、キャパシティプランニング、モニタリングのサポートを挙げ、各
機能の要件としてアーキをまとめている。
・プロビジョニング自動化(増設、削除等をサポートするライフサイクルとシナリオの
  概念の導入)
・BCP対応(素材とレシピに基づく環境再構築)
・HA構成のプロビジョニング(物理マシンの構成を元に空き(CPUやNWポート等)を管理)
Q.(東大松浦氏)オペレータの負担軽減のための統一化には、運用が楽になるという側面
  と、オペレータの練度が上がらないという側面があるのではないか?
A.現在は運用負荷の低減を主眼にしている。クラウド運用は多岐に渡ることから、プロ
  ビジョニングだけでなくモニタリング等も考える必要がある。
Q.ベンダ固有の要素を考慮する必要がある困難があるのでは?
A.ベンダに期待しても足下をすくわれるので期待していない。ベンダ固有部分はアタッ
  チメントで対応するようアーキテクチャを考えている。
Q.(NEC須田氏)SLAの保証はスコープに入っているか?
A.現在手が及んでいないが、将来的にはやりたいと考えている。

(14)/ICM クラウド向けオーバレイネットワークのオンデマンド制御を可能とするユー
  ザインターフェース機能の検討
○橋本太郎・上水流由香・波多浩昭(NTTコミュニケーションズ)
クラウドとオンプレミスのシームレス化が重要であり、これを実現するためのオーバレ
イNWにおけるアクターを定義。

(15)/ICM クラウド型サービスの統合管理に向けたEndEnd運用管理システムの提案
○鈴木佑典・河嶋健吾・土居和樹・佐藤智寛・山口徹也・浦賀雅博(NTT西日本)
クラウド管理のための課題として、複数のハイパーバイザ種類を同一水準での監視、動
的構成変更時の構成情報の自動追従といった問題に対処する必要がある。また複数種類
のハイパーバイザに対応させるため、監視項目規定の洗い出しと、同程度のアラーム検
知機能の作り込み。更に動的構成変更に対応した監視手法 ⇒ ライブマイグレーション
発生を検知して自動的に構成情報を収集する機能を実装。デモを行った。
Q.クラウドでは大規模(ノード数)になると考えるが、画面配置的には大丈夫か?
A.懸念はしており、今後の課題である

(16)/ICM クラウドサービスの説明能力とトレーサビリティ技術
○中原慎一・張 一凡(NTT)
クラウドサービスの不可視性が導入の障壁になっている現状を打破するためのアカウン
タビリティフレームワークを提唱。セキュリティ技術に基づき、証拠能力のある情報と
情報のつながり(トレーサビリティ)と可視化のためのフォレンジクス技術として、ログ
情報の関連を表形式で表示、Tree形式で表示等、可視化方式を検討している。
Q.(富士通研鳥居氏)リアルの状況の履歴と仮想環境の履歴の結合は検討しているか?
A.物理環境と仮想環境を結びつけるDBを設け、紐付ける。

5月11日(金)
(17)/CSEC モバイルアクセス基盤の検討
○梅澤克之・森田伸義・礒川弘実、萱島信、川野 隆(日立)
耐タンパ性を備えたIDデバイスと連携するシステムのための構築基盤の提案。不正な端
末アプリへの対応、通信路の安全性の確保などの要件を挙げ、実証実験システムを構築
している。
Q.(静岡大西垣氏)モバイルサーバの位置付けについて
A.サービス提供者のサービス非依存部分を引き受ける(GlobalPlatform接続)部分になる
Q.(電通大吉浦氏)サービス非依存部分をどのように吸収するのか
A.Felicaではプロトコルが異なり吸収できない。GlobalPlatform準拠であれば吸収可能

(18)/CSEC Android OSにおけるマスカレーディングポインタを用いたプライバシー保護
○上松晴信・可児潤也・名坂康平(静岡大)・川端秀明(KDDI研)・磯原隆将(KDDI研)・竹
  森敬祐(KDDI研)・西垣正勝(静岡大)
Android端末のマルウェア対策技術の提案。アプリケーションが機密情報をAPI経由でア
クセスする場合には、アクセスを制御するセキュリティマネージャ機構が参照ポインタ
を渡し、外部送信時にはユーザへのダイアログによる確認を強制することでセキュリ
ティを実現している。
Q.(岩手県立大高田氏)ダイアログ提示にユーザが麻痺し、許可してしまわないか? また
  アプリ側でポインタを加工(インクリメント等)する可能性は?
A.そういうおそれはあり、検討課題である
Q.(電通大大山氏)ポインタが乱数である必要性は?
A.必要性は確かにない。
Q.(電通大大山氏)ポインタで渡すことで値は分からないが、ポインタの等価性から値の
  等価性が判明しないか?
A.懸念の通りである。対処の為には参照ポインタを生成しなおす必要があるだろう。
Q.(岡山大山内氏)参照ポインタ管理がOS全体で一つなら、アプリの隔離性が損なわれて
  しまわないか?
A.ご指摘の通りの懸念がある。

(19)/CSEC 日本語文字と熟語及び英数字を用いたCAPTCHAに関する提案
○金森一樹・児玉英一郎・王家宏・高田豊雄(岩手県立大)
現状CAPTCHAは、機械による突破と、人間も読めないというトレードオフの問題を抱え
る。困難で知られたGimpy CAPTCHAも機械による突破の報告がある。また日本語CAPTCHA
として漢字+カタカナ+ひらがなによるもの(単漢字版)があるが、この改良として、熟語
を用い、フォントフェース混在、字間の空き調整を併用する方式を提案。
Q.(さくらインターネット研松本氏)誤認しやすい文字のメンテナンスは?
A.試験を重ねて辞書を作成するしかないと考えている。
Q.(東芝土井氏)文字列空間のサイズについて、熟語辞典を用いた攻撃への対処は?
A.生成時の辞書選択から、検討する必要があると考えている
Q.(広島大 大東氏)人海戦術を用いた攻撃についてコスト要件は?
A.アカウントを取得するコストとして、30秒以上要する場合採算がとれないという報告
  があり、これを前提に検討している。
Q.(九大溝口氏)評価者に日本語ネイティブの者は入っていたのか? また手書き入力を使
  う可能性について
A.プレゼンで示した評価者は日本人のみ。(補足資料を示して)留学生は日本語がある程
  度話せるもので評価したが、かなり時間を要する結果である。また手書き入力につい
  てもかなり時間を要すると思われる。

(20)状況をつぶやくセキュリティシステム
糸魚川 竜士・○大山 恵弘(電通大)
セキュリティログの検査、管理するツールとしてTwitterを用いるシステムを構築。
Q.Twitterもフォロー数が増えると収集がつかなくなるが、面倒にならないか?
A.メッセージが増えると問題になるだろう。

(21)/ICM BCP対策に向けたサービス無停止バックアップの実証実験
○岩野真依・安藤慎吾・櫛山和也・波方知行・浦賀雅博・寺本純司(NTT西日本)
BCP実現のためのバックアップ(サービス無停止、遠隔遅延の低減)の実証実験。サービ
ス無停止の実現のため、バックアップ取得のプロキシ方式と非プロキシ方式、クライ
アント方式の比較を行った結果、プロキシ方式がCPU負荷の点において有効であること
が判明、また遅延低減のための重複排除方式としては可変長ブロック方式が有利である
ことが判明した。
Q.(さくらインターネット研松本)遅延がI/O負荷に大きく影響するという経験がある。
またKVMの場合はバックアップにバリエーションがある。
Q.(ミドクラ林氏)転送方式そのものを見直す価値があるのでは?
A.自社の提供するサービスの検証が前提なので、TCP/IPを用いているが、今後の課題で
  はある。
Q.(NTT西尾氏)プロキシはハイパーバイザと同一ホストで動作するのが前提か?
A.実験の構成ではそうである。サービス提供時には再考の余地がある。

(22)/ICM Network as a Service(NaaS)の制御方式と管理方式の一検討
○林 經正(ミドクラ)
IaaS利用がNW仮想化やSDN等を用いたNaaS(NW as a Service)を推進するとの観測の下、
オーバレイによるNaaS管理方式を検討。ルーチング構成情報のマスタDBから分散した
SDNコントローラに制御情報をコピーする方式。SDNの活用として、米国ではDC内が優
勢だが、日本では広域NWへの適用が検討されている。
Q.(NTT高野氏)分散したSDNコントローラの処理内容(分散の程度)は?
A.各SDNCは自律しない。
Q.(NEC小川氏)SDNのプログラマビリティは遅延が課題だが貴社の見解は?
A.ボトルネックである計算リソースを確保するためにも分散を提案。
Q.(NTT西尾氏)ソフトウェア処理とハードウェア処理の兼ね合いについて
A.コストの桁が違えば移行が進むと考える。またブロードキャスト、マルチキャスト
  はソフト処理の負荷は大きい。

(23)/ICM 分散コンポーネントで構成されたネットワークサービスのためのバックエン
  ドサーバにおいて利用可能な波長資源を考慮した帯域管理手法
○井上優也・木下和彦・廣田悠介・村上孝三(阪大)・戸出英樹(阪府大)
次世代サービスオーバレイNWのための、WDMを前提とした波長資源の高効率化を実現す
る自律分散式アプローチの提案。
Q.(さくらインターネット研松本氏)実装評価は? 想定している帯域は?
A.シミュレーション評価の段階。10Gbpsを想定
Q.(丸山氏)どこへの適用を想定しているか?
A.コスト面の検討は進んでいない。

(24)/IOT 再生可能エネルギーの展望とICTが地域で果たす役割
菊池豊(高知工科大)
(25)/IOT 複数キャンパスの電力の見える化と電力制限の前後の計測
○櫻田武嗣・萩原洋一(農工大)
※発表2件については、CSEC-WGの議論がおした為、聴講できず

(26)/IOT ICMPパケットの遮断によるIPv6通信における問題への対策
◎近江敬太・吉浦紀晃(埼玉大)
ICMPパケットが到達しない状況でのFallbackやPathMTU時に通信遅延が生じるのを防ぐ
ため、システム(ゲートウェイ)上でICMPを生成する方式の提案。
Q.IPv6とIPv4の対応付けの目的は?
A.Fallbackの成否を判別するため。

(27)/ICM オペレーションサポートシステムにおける型決め開発の取り組みについて〜
  OSS(Operation Support System)開発フレームワーク化の実現 〜
○村田政雄・大槁宏之(富士通)
OSSの大規模化に伴う保守コスト抑制のための型決め(プロセス標準化)の実施結果の報
告。東証ArrowHeadのプロセスの改良型。
Q.(NTT西尾氏)モジュール数の規模は
A.xxになっている(モジュール数で開発規模が推測できるためPPT上でのみ提示)
Q.(NTT西尾氏)性能とのトレードオフになるのではないか?
A.性能を考慮した型をチョイス可能(基本設計時)

(28)/ICM[奨励講演]P2MP-TEに適用する新Steiner treeアルゴリズムの提案
○松浦洋(NTT)
マルチキャストツリー生成のためのSteiner treeアルゴリズムを改良し、最大10倍以
上の速度で生成する方式BBMC(Branch-Based Multicast)の提案、および実装評価結果
の報告。

(29)/ICM 複数VPNに対する導通試験方式の検討
○立石直規・田原光穂・瀬社家 光(NTT)
VPNの導通試験のためのpingは、NW規模に対してスケールしないため、監視対象装置と
VPN-ID, I/F情報とI/F付ルーチング情報の組み合せにより、複数VPNの一括試験を実現
可能とする方式の提案。
Q.(さくらインターネット研松本氏)評価に用いたNWはかなり大規模だが、ログ書出の
  負荷は?
A.評価結果はログ書き出し時間も含めている。ディスクも高速化しておりボトルネッ
  ク化はしていない
Q.(座長)タイムアウト時間を有効利用するスケジューリングについて
A.タイムアウトを待つ必要はない
Q.(座長)フィールドでの試験は行われているか?
A.今後行いたいと考えている
Q.(埼玉大吉浦氏)高速性に関する要件の正当性は?
A.想定するサービスに依存する


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