The first International Workshop on Smart Energy Management (IWSEM2010)

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###	参加報告:The first International Workshop on Smart Energy Management 	###
###              (IWSEM2010)							###

【会 議 名】The first International Workshop on Smart Energy Management (IWSEM2010)
           (第1回 スマートエネルギーマネージメント国際ワークショップ)
【開催日時】2010年3月29日(月)〜3月30日(火)
【場    所】京都大学 桂キャンパス Bクラスター・桂ホール
【   URL  】http://www-lab23.kuee.kyoto-u.ac.jp/iwsem2010/
【主    催】京けいはんな情報通信オープンラボ 研究推進協議会
	  (エネルギーの情報化ワーキンググループ)
【共	催】京都大学工学研究科
	  The Center for Energy Efficiency Design (CEED), The Institute
	  for Energy Efficiency at The University of California, Santa Barbara
【参 加 者】約70名 *
       2日間の会議において、基調講演2件と10件の研究/活動が発表された。
【報 告 者】江藤研究員

*:参加者名簿によれば、大学研究者よりも企業参加者が多い(6,7割)。
 関電、大阪ガスのエネルギー系、パナソニック、SANYO、日東電工、旭化成等の
 メーカー系、大和ハウス等の建築系。海外からは米国、中国、ドイツで約10名。


<3月29日>
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Welcome Remark:
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■引原隆士京大教授
概要:開会の挨拶。
   オバマ大統領によるSmartGrid推進、これを新技術発展の良い機会と捉えたい、等。


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Opening Keynote:
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■  i-Energy - Informationization of e-Power Flows
     Takashi Matsuyama (Kyoto University):松山隆司京大教授 
概要:i-Energyの紹介。SmartGridが電力会社等の供給者側の技術に対し、
   i-EnergyはHomeや複数HomeによるGroupの利用者側の技術。
   PV panel等による電力生成や蓄電、電気自動車や一般家電における効率的利用と
      余剰電力のGroup内相互利用等の新しい社会の仕組みの創造の提案と実践。

Q(中国の教授).家はよいがアパートメントハウスのような場合、どう制御するか?
A.各駐車エリアに蓄電池を配備する。("EcoQden")
  各家庭から接続してAC200Vでチャージする。EcoQdenは制御含めて開発中。
Q(米人).(USでは)セントラルヒーティングで40%無駄にしているが、どう制御するか?
A.日本ではセントラル制御ではなく部屋毎の空調をしている。
  参加の国によって、センサによる温度管理のパターンは異なる。
 USの場合は日本よりも困難かも(より工夫が必要)。


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Monday Workshop:
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■1. AC/DC Hybrid Wiring System
Nobuo Matsuo (Panasonic Electric Works Co. Ltd.)
概要:AC->DC変換により30%ロスが発生しているが、コンバータ利用により
      10%ロスに改善するAC/DC Hybrid Wiring Systemを開発、報告。

Q(松山教授).一つの家から、Groupやアパートメントへの拡張のパナソニックの計画は?
A.制御に重点を置いている。家からグループの家へ。但し、アパートは別。技術は使える。
 バッテリー容量が異なる。多種のユーティリテイ会社と連携して研究中。


■2. Demand and Supply Control of Kyoto Eco-Energy Project
     Shinsuke Nii (Fuji Electric Systems Co. Ltd.)
概要:京都Eco-Energyプロジェクトの供給と消費の仕組み、の報告。

Q.Balance of materialは1?
A.難しいのはBio-bas生成(generation)。生成後、ガスに貯蔵、しかしレベル低いため
 タンクをフルにする必要がある。レベルの維持と変化の調整が難しい。
Q.micro-gridシステムでは、本プロジェクトで有用か?
A.天然ガス又はオイルではCO2が増加する。バイオガス利用にてCO2削減し、micro-gridシステムに有効と考える。


■3. Power Router and Packetization for Smart Home Electric Energy Management
     Takashi Hikihara (Kyoto University):引原隆士京大教授
概要:Power RouterとSmart Homeにおけるエネルギー管理の仕組みの報告。
   専用のconverterとRouterで制御。Power Routerのプロトコル開発中。
   NICTのProject。

Q(米国人). dissipation(消失)のcaseは? 
A.(Issue A-4)のhugeキャパシタによりdispressionしている。
Q.多くのPower Packetを同時に複数おくれるのか? 信号ができるのか?
A.キャパシタ利用とインタバル設定により連続送信が可能


■4. iEnergy: Cooperative Distributed Energy Flow Estimation and Control with Smart Taps
     Takekazu Kato (Kyoto University):加藤丈和研究員
概要:電力網障害や情報統合の為の制御機器SmartTapの研究開発。
   Smart-Meterと異なり、電力流の予測や制御等を分散Smart-Tapにより実施する。

Q(米国).How can you estimate in update infrasturucture ?
A.今後の課題
Q.cooporative distribution とはcentriailzeと同じと考えている。
 smart tapとはどうする。リアルタイムで障害発生の場合は?
A.smart tapとcentralizeを同期してリアルタイムで通信する、ことを考えている。
 問題と考えるが将来課題。
Q.ヘッダ、フッタ情報を改竄される可能性に対する対応は?
A.基礎システムはclosedネットワーク。家庭内に限定されるので、必要性は低い。
C.フレキシビリティに対応する必要があると考える。

(加藤丈和特定研究員へ個別に江藤質問)
Q.Packet loss ⇔ power dissipationのdissipationの意味は?
A.tomologyなので実際にpower packetを送信しているわけではないが、
 ICTと異なり送信先が確定していないので、減衰や熱化により損失が発生する。
 そのロスを指す。
Q.セキュリティはhome/local NWなので考えない、ような回答であったが
 考慮が必要では? 一般のLAN等の通信のセキュリティが使用可能か?
A.実際的には必要と考える。引原教授発表にあったようにまずは
  IFをしっかりして、その上でライフライン確保の為のセキュリティは必要。
 一般通信の利用も可能だがライフラインなのでより強度が必要と考える。


■5. Afternoon Keynote: Systems Engineering for Energy Efficiency in Smart Buildings
     Igor Mezic (UC Santa Barbara)
概要:Smart Buildingのシステム開発の報告
      エネルギーロスが多い空調管理が主対象。
   Smart componentを制御に利用する。

Q.scaleに依存、物理的拡張に依存。どうやって情報収集するのか?
A.実際の適用システムは小さく、ローカルレベル。


■6. Dissecting the Complex Dynamics of Operational Building Data and their Simulation Models
     Bryan Eisenhower (UC Santa Barbara)
概要:USの商業ビルの70%を16モデル化による、
   ビルのデータ操作とそれらのSimulation Modelsの動的複雑性の分析

Q(引原教授).人間行動を解析するデバイスは?
A.human computer isolator(具体的には不明)を利用。


■7. Energy Saving Strategy For China
     Zheng Li (Tsinghua University)
概要:欧米/日本との人口比に対して、エネルギー消費,CO2放出量は少ない。経済発展し安定社会、
      発達したインフラがある先進国に対し、中国はまだ発展途上。よって、エネルギー消費するし
   CO2排出も増加する、(将来的には削減していくが、10~30年後)という主張の内容。
   SmartGrid的な内容は皆無。

Q(米国人).いつ削減していくのか?
A.社会モデルができてから。long termが必要(10~30年?)。
Q.ICT技術の利用について、欧米日と違いがあるか?
A.中国政府が積極活用しようとしている。


<3月30日>
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Tuesday Workshop:			参加者:50~60名
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■8. Morning Keynote: From Distribution to Consumption - The Next Wave of the Smart Grid
     Pete Todd (Teridian Semiconductor Corporation)
概要:1972年創業のEnergy管理のChipソリューションを提供する会社。
   営業のバイスプレジデント。SmartGridの展開を、供給側でのPhase1、
   Home側でのPhase2に分け、Phase2でのビジネス拡大を予測。
   電力消費量の測定ICのデモをドライヤーで実施。

Q.市場ベースのSmart Gridの影響は?
A.利用者へのコスト等のメリット示せば新たな需要が拡大すると考える。
Q(松山教授).日本の状況に誤認がある。日本でもSmartGrid相当は存在し、
  既にstableで稼働している。その上でHomeへもフォーカスしている。
 米国では、利用者からのクレームが多いことや、資金提供される分野
 へフォーカスしている面もある。
Q.待機電力の測定は可能か?
A.可能。
Q.ドライヤ以外でも測定してトータルに管理することは可能?
A.Yes.
Q.ダイアログ表示は考えているか?
A.今はないが、公開して製品化も可能。


■9. Static and Dynamic Analysis of Expanding the European Electric Power System
     Ivica Toljan (Croatian Energy Market Operator)
概要:欧大陸の西側は電力システムは統合する"entsoe"という活動の紹介。
   "entsoe"は更に拡大し、SmartなPower System構築を目指している。

Q.何故、1つのNWに統合しようとしているのか?
A.資源やエネルギーの共通利用。例えば、ドイツが権益もつロシアのガス。
Q.現状、6つのグループに分かれているが、どの国が周波数管理に責任をもつのか?
A.ドイツ、スイス(?)。技術的課題。


■10.Hybrid Systems Approach to the Design of Power Network
     T. John Koo (Chinese Academy of Sciences:中国科学院深セン先端技術研究院)
概要:電力網設計におけるHybrid Systemのアプローチ。
   MicroGrid(≒Smart Grid)における、Cyber systemとPhysical systemの
      連携/統合をHybridと表現している。


■11.Dynamical Systems Approach to the Analysis of Power Network
     Yoshihiko Susuki (UC Santa Barbara and Kyoto University)
概要:電力網解析の為の動的なシステムアプローチ。
   配電における障害と不安定に対するロバスト性分配の必要性。
   N個の小電力generatorのループ構成から成るLoop Power Systemを提案。
      "toy" network modelで動作シミュレーションを報告。

Q."配電における障害と不安定に対するロバスト性分配の必要性"の理由は?
A.今回は特にこれにfocusした。ユビキタスを考慮した。


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Closing:
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■引原隆士京大教授
概要:閉会の挨拶。
   実際のDynamic systemを知らなければならない。その上でのICT技術の利用が必要。
   今後も継続予定なので次回も参加願う。


全体所感:
  1)供給NWが整備されている日本では、欧米諸外国のSmartGridとは異なり、
   i-Energy構想こそ必要という松山教授の主張に共感。Smart Gridと"けいはんな"の
   i-Energyは、それぞれの主体が供給側とユーザ側で異なっている。しかし、うまく
   利用するためにはユーザ側での制御が必須であり、ここで先行し、共通化、産業化、
   の可能性がある。標準化の活動もあり、政治的背景もあり困難が多いと推測するが、
   携帯電話のように日本だけがガラパゴス化しないよう、欧米でのユーザ側への拡大
   前に、ぜひ推進して頂きたい。

  2)ユーザ側での電力消費や制御に必要とする情報は、個人情報に準じ、かつ、
   ライフラインに直結する情報でもあり、セキュリティの必要性は認識されている(■1,4)。
   しかし、現状は電力制御の基本機能の研究・開発に注力されており、情報セキュリティ
   への具体的対応は今後の課題の状況、と認識する。
  
  3)米国からは、2件続けての、Smart Building関連(■5,6)。日本でも既存ビルの温度管理
      システムの事例があるが、米国では古い高層ビルも多く、数的にも改善の必要性が高いと
   推測する。クラウドコンピューティング用のサーバ設備管理等とも関連すると考える。

  4)欧州電力網の統合(■9)は、EUやユーロを考えると不思議ではないが、長期的視点と計画
      による実行力がすごいと感じた。

    5)中国の消費・排出拡大報告(■7)に対しては、会場全体からの違和感を感じた。
   自動車やバイオ等の経済発展や戦略的な技術分野だけでなく、環境技術も海外から導入し、
   利用することを期待したい。


以上
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