国際量子暗号会議 (UQC2007)

第2研究室 > 学会/セミナー報告 > 国際量子暗号会議 (UQC2007)

【会議名】国際量子暗号会議 (UQC2007)
【日時】2007年10月1〜3日(1〜2日が一般レビュー、3日が専門家向けセッション)
【場所】秋葉原コンベンションホール
		東京都千代田区外神田1-18-13
		秋葉原ダイビル2F
【URL】http://www.the-convention.co.jp/uqc2007/index.html
【参加者】約60〜70人(関係者20名含む)
【主催】独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
		独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)
		独立行政法人 産業技術総合
【報告者】藤井研究員

●概要
量子暗号に関する地域別研究開発動向、研究機関、研究プロジェクト、製品プロ
バイダーによる講演が行われた。

●用語解説
QC:Quantam Cryptography(量子暗号)
QKD:Quantam Key Distribution(量子暗号鍵配送)

以下聴講記録

*************************************************************
講演(I) 
オープニング講演「量子暗号のネットワーク展開に向けて」
佐々木 雅英(独立行政法人 情報通信研究機構第一研究部門新世代
ネットワーク研究センター)
*************************************************************

概要
ネットワーク通信の現状:光通信(Amplitude、Phase)
ネットワーク通信の今後:Peta(10の15剰)bpsの帯域が必要となる。
量子暗号も実現を図る。
標準化を目指して活動をしている。
量子暗号の特徴は盗聴されると光子の状態が変化するので
盗聴されたことが検知できる。
現在の開発状況としては、現実と理想に乖離がある。
改善、開発の余地がある。
日本でもNICT他研究機関が頑張っている
ネットワークの世界へQuantum Cryptographyが入っていくでしょう。

*************************************************************
講演(II)
量子暗号通信システムの市場動向「量子暗号:世界の動向」
ベンカト・マレプラ(シニア・リサーチ・アナリスト、米国テクニカ
ル・インサイツ(フロスト&サリバン))

*************************************************************

概要
QCには2つの違う原則がある
・Heisenberg's Uncertainty Principle
・Quantum Entanglement
私達の目標は盗聴者から通信情報を守ること。
セキュアなコミュニケーションをするために量子暗号鍵配信はよい
解決方法。
量子コンピュータへの到達は、そう遠くない話。
しかし、まだ、解決すべき問題は残っている。
QCは現在距離を伸ばすことやスピードをあげるといったパフォーマンスの
問題になっている。
研究室ではQCのことは高く取り上げて対応している。
少なくとも15の世界中の研究室は研究している。
QCは政府や銀行や軍隊へ直接関係がある。
モバイルネットワークにも広まっていくでしょう。
北アメリカはLANL、NIST、DARPA、MagiQ、BBN、IBMが頑張ってる
アジアはNTT、NIST、NEC、三菱
研究所はロシア、ブラジル、シンガポール、イスラエル、オーストラリア
ヨーロッパは、SECOQC、HP Labs、東芝など
標準化が大事。
利用客が満足する受け入れられるようにすることも大事。

Q:コストと効果を示さないといけないといっていたが実際は?
A:答える立場にないが、会社の設備や予算で変わる。
Q:研究されているのは委託されたからか?
A:加入者(?)からの要望で調査してる
Q:加入会社数は?
A:あとで回答します。

*************************************************************
講演(III)
日本における技術開発動向(I)「安全な量子鍵配送技術の最新事情」
富田 章久(日本電気株式会社ナノエレクトロニクス研究所/独立行政
法人 科学技術振興機構ERATO-SORST量子情報システムアーキテクチャ)
*************************************************************

概要
日本では、北海道大学、東京大学、学習院、日本大、大阪大学
NEC、AIST、NTT、富士通、三菱、JST、NICTなどが頑張ってる。
過去、96kmのQKDテスト実施(2004年三菱)。
NICTはNEC、三菱、NTTとジョイントでプロジェクト実施中2011年まで。
テスト環境はNECとPOWERDCOMの通常オフィス間を結ぶ16.3km光ケーブルで
テストをしている。
結果、2週間のハンドオペレーションは安定していた。
パフォーマンスは距離が増えれば減となる。
標準化が大事。
何(Security、Equipment、Network、Applications)を標準化するか?
これからの課題である。


*************************************************************
講演(IV)
米国における技術開発動向(I)「既存のネットワークへの量子鍵配
送の展開」 オードリアス・ベルザンスキス (チーフ・オペレーティ
ング・オフィサー、米国マジック・テクノロジーズ)
*************************************************************

概要
MagiQという会社の紹介あり。
1999年設立。
本社はNY、Labはボストン。
実際に量子化暗号製品を販売してるベンダである。
お客様に製品の提案をする。
現状のVPNしている回線を光の量子化にするように提案。
お客様の環境は変更の必要ない。

Q:値段は?
A:いろいろある。
Q:売れているのか?
A:なかなか売れていない。でもこれからであると考える。

*************************************************************
講演(U)
日本における技術開発動向(II)「富士通研における量子暗号の研究
開発」 高津 求(富士通研究所ナノテクノロジー研究センター)
*************************************************************

概要
世界初の新しいOptical Structureを提案した。
Single-Photon Hornという。
これは、キャビティ(?)を使用しない。
実験(シミュレーション)を行った結果、Single-Photonの抽出が
できたが、効率が悪い。より効率の良いものへ改良したいと考えている。

Q:データにバックグラウンドノイズがあったが、光子は1個だけ使用か?
A:他の光はバンドパスフィルタでノイズカットしている。

*************************************************************
講演(VI)
スイスにおける技術開発動向「高速ネットワーク暗号における量子・
古典ハイブリッド・ソリューション」
グレゴワール・リボルディ (チーフ・エグゼキュティブ・オフィサー
、スイス国アイディ・クオンティーク)
*************************************************************

概要
Hybird SolutionとしてCerberisというアイディア(製品)がある。
これは、stackableでscalableなソリューションである。
1つはQKDサーバで8つの暗号装置が積み重ねられる(ラック搭載)。
L2での暗号やGiga通信ができる。
ネットワーク構成は、2つの回線を使用する。
Quantum Channel(Dark Fiber)と通常のEncrypted Data回線。
QKDのsecret bit rateは距離によりロスする(6dB/25km:1300bps)
鍵は1分間に1回変わる。
システムは共通鍵を使用している。
QKD bit rateは暗号装置対して十分なもとのなっている。
今後、よりQDP bit rateと距離を増やすべく開発をすすめる。


*************************************************************
講演(VII)
英国における技術開発動向「量子暗号鍵配信技術の原状と今後」
佐田 豊(副所長、株式会社東芝欧州研究所ケンブリッジ研究所)
アンドリュー・シールズ(グループリーダ、株式会社東芝欧州研究所
ケンブリッジ研究所)
*************************************************************

概要
東芝のケンブリッジ研究所の紹介あり。
そこでは、半導体の開発をしており、量子暗号の研究もしている。
量子暗号に関しては、英国のプロジェクトに参加している。
2004年にはフィールド試験(20km)を実施した。
4週間以上の連続無人運転に成功。実環境下での有効性を示した。
Decoy法を取り入れている東芝の機器は高性能である。
今後さらに長距離配信への研究および標準化や認証に対応する。

量子化の基礎研究については、Single Photon LEDを発明した。
テレコムネットワークへの導入へ取り組む予定。

Q:既に1Mbps/50km達成か?
A:2010年までに達成予定
Q:Single Photonを使用してますか?
A:そうです。
Q:光子についてどう理解してる?
A:あとで話しましょう。

*************************************************************
講演(VIII)
米国での研究開発動向(II)「NISTにおける高速量子暗号:開発状況
、問題点、プロトコルについて」
カール・ウィリアムズ(チーフ、米国標準技術研究所原子物理学部門
/コーディネーター、準技術研究所量子情報プログラム)
*************************************************************

概要
NISTにおける研究の紹介。
目標はグローバルネットワークでのハイスピードなQKD。
QCシステムはクロックリカバリー技術(?)で最大化できた。
新しく開発したPhoton detectorは2.5GHzでのオペレーションが可能
となる。
タイミング問題を解決(減少)するQBERによってシステムの拡張が
可能。
現在はQuantum communication,Measurementだけだが、25年後は
Quantum Computationに到達したい。

*************************************************************
講演(IX)
日本における技術開発動向(III)「最近の NTT における量子鍵配送
実験」  都倉 康弘(日本電信電話株式会社物性科学基礎研究所)
*************************************************************

概要
NTTにおける量子鍵配送の実験紹介。
NTTでモジュールを作成した。
Single photon detectorでの、SSPD、UCD、InGaAs-APDを開発した。
そして種々の実験を行った。

Q:クロック干渉の影響はどう?
A:6時間は安定していた。
Q:温度による影響は?
A:テストではなかったと思う。

*************************************************************
講演(X)
中国における技術開発動向「中国における量子鍵配送プロトコルと
システム」
韓 正甫(教授、中国科学技術大学)
*************************************************************

概要
中国における状況の説明。
2001年〜2006年にMSTCという研究所で研究が進められた。
今後2011年までに量子コミュニケーションとコンピューテーションを
実現予定。
マルチユーザでの使用を可能とするためのルータが必要。
波長の違いを利用したWDM(wavelength division multiplexers)で
それを実現する。このルータは無限のユーザ数を扱える。
4ノードでの実験を行った。結果はエラー率2.4%〜7.7%であった。

Q:システム構築のコストは?
A:10000米ドル程度
Q:レスポンスは早いのか?
A:とても早くなっている。μsecのオーダー。


ページトップへ戻る

Copyright © 2006 Institute of Systems & Information Technologies/KYUSHU. All Rights Reserved.