平成1744

学会・講演会等参加報告

参加者名

西竜三

所属

2研究室

学会・講演会等名称

The First International Workshop on Ubiquitous Smart WorldsUSW2005

日時

平成17328日(月)〜平成17330日(水)

場所

Tamkang University(台湾)

参加目的

目的

 The First International Workshop on Ubiquitous Smart Worldsは、実世界とサイバー世界の統合を目指すユビキタススマートワールドに関する研究成果を発表する第1回目のワークショップである。参加者は本ワークショップに論文を投稿して採録されました。本ワークショップに参加して自分自身の研究成果を発表すると共に、最新のユビキタススマートワールド、特にセキュリティに関わる動向について調査しました。 

 

所 見 

 

  本会議の特徴として感じたのは、無線通信の今後の大きなアプリケーションとして期待されるRFIDやセンサーネットワークの他、MIMOのような今後の次世代無線技術を取り上げると共に、セキュリティについても取り上げておりました。その意味で、セキュリティを含めた形で無線の

アプリケーションや技術を探索している会社や研究機関にとっては、非常に有意義なワークショップであったと感じました。

 

報告事項

u      全体概要

以下のように、今回はAINA2005の他にUSW2005を含む4つのワークショップが同時開催された。初日の午前中は10会場で、その後は、9会場でテクニカルセッションが並列開催された。スタッフによれば、今回の全体の参加者数は約300名で、日本人の参加者数は80名余。

 

AINA2005   : 19th International Conference on Advanced Information Networking and

                Applications

INA2005    : First International Workshop on Infromation Networking and Applications

USW2005   : First International Workshop on Ubiquitous Smart Worlds

WANIS2005 : International Workshop on Web and Mobile Information Systems

IPv6 2005   : international Workshop on IPv6 Technology and Deployment

 

 USW2005については、開催は初日のみで、午前中の招待講演の参加者数は約30名。招待講演後は、2会場に分かれてテクニカルセッションが行われた。発表数は24。投稿数は44。

 なお、次回開催は、今年12月に長崎で開催予定。

 

 

u      発表概要報告

 現在ホームネットワークが普及しつつある中で、これまであまり考察されていない電力線通信を使ったホームネットワークでの考慮すべきセキュリティについて考察した。制御系、情報機器系、AV系及びコミュニティ通信に分けて、課題やリスク、求められる対策を検討し整理すると共に、電力線通信と有線LANや無線LANとのセキュリティ上の差異についても整理したので、それらの結果について報告した。

 

(質疑)

質問:電力線通信のサービス実施はいつ?

回答:多分、年内に。

質問:有線LANと電力線通信との一番の違いは?

回答:電力線通信の場合は、配電盤での信号の減衰量が小さく、隣家への情報漏えいの可能性が大

    きいことです。

 

u      聴講概要報告

 基調講演

☆「The Current Status and Future Prospects of Taiwan Telecommunication & Netoworking

    Industry and Technology R&D Program

   B-S.P.Lin( ITRI, Taiwan )

   ・通信とネットワークの将来の見通しとして、現在数ある通信インフラ(固定網、各種無線等)

     が全てIPベースで統合され、ユーザは事業者やサービスを意識する必要がなくなる。

 ・台湾においては、昨年、通信事業サービスの売り上げが、携帯電話、無線LANやブローバ

     ンドアクセス等の機器の売り上げを下回ったとのこと。紹介されたこれらのデータの中で、

     印象的だったのは、無線LANの伸びは殆ど飽和状態で、一方でBlutoothの昨年になって

    140%も伸びたということ。

 

USW2005招待講演

☆「Advanced Ubiquitous Media for Creative Cyberspace

  J-F.Wang( National Cheng Kung Univercity, Taiwan )

   ・自動車やコンピュータに続き、今後大きく伸びるのは、分散システムであろうとの見込みの

     もと、日々の"Computation"のシームレス化や、これ自身をユーザが意識することがなくな

     るとのこと。そして、ユビキタスメディアとして、人間の指先に送信機やセンサーを着けた

  メディアの紹介。また、関連研究として、IBMやフィリップス等の研究事例も紹介。

 

基調講演

☆「Intrusion Detection for Sensor Networks

  J. Tsai ( Univ.of Illinois, USA )

   ・センサーネットワークのアプリケーションの紹介として、事務所における空き室管理やフロ

    アの温度管理等の他、軍事における戦場状況把握や、健康管理等の紹介。

 ・セキュリティ問題として、コンピュータウィルス対応の市場規模は2003年で約5.5兆円

    に達し、今はもっと拡大しているだろうとのこと。

 ・その上で、センサーやエージェントを使った分散化されたIDSを提案

 

基調講演

☆「Towards Ubiquitous Network Infrastructure

  H. Ichikawa ( NTT, Japan )

   NTTは2010年までにFTTH3000万まで普及させる計画とのこと。

   ・有線と無線は共に伝送速度が日々高速化しているが、現状では無線の高速化の方がペースが

   速く、今のペースでは、2030年には、有線と無線の伝送速度が同程度になる見込みとの

     こと。

   ・ユビキタス装置における安全性とプライバシ保護は必須であるが、IMT-2000で一つの標準

     化に失敗した事例を紹介して、低レイヤは標準化される必要はないとして、その為の技術と

     してSDRSoftware DefeinedRadio)の適用を提案。これにより、標準化に労力を費やす

     ことなく、伝送速度や、用途毎に多様化している数多くの無線システムにも対応出来るとし

     ている。

 

テクニカルセッション

☆「MDP-based Fast handoff with Reducing Waste Rate Method for Management Radio

    Resource in 3GPP Cellular Networks

   B-J. Chang( Chaoyang University, Taiwan )

   ・第3世代携帯のWCDMAでは、確立された回線に一つのチャネルコードしか割り当てない

     が、このアプローチはシステム容量を無駄にしているとして、2フェーズコードを割り当て

     るアプローチを提案。具体的には、新たな回線接続にはマルチコードを用い、ハンドオフ時

     には、一つのチャネルコードしか割り当てないというもの。

 

☆「Providing Location Services within a Radio Cellular Network using Ellipse Propagation

    Model

  J. Zhou( Hong Kong Baptist Univ. )

   ・従来の携帯電話システムにおける電界強度をベースにした位置特定は、電波伝搬特性を円状

     のものとしていたが、アンテナの実際的な指向性を考慮して、これを楕円状のものとするア

     プローチを提案。

 

☆「EM Vector Channel Estimation and V-BLAST/PIC Detection for Multiuser Long-Code

    MIMO CDMA in Multipath Rayleigh Fading Channels

  S-M. Tseng ( National Taipei Univ. )

   ・従来のシングルユーザCDMAで用いられていた回線評価法を、マルチユーザMIMO

     CDMAに拡張しようという提案。提案では、MIMOで課題となるアンテナ間干渉をMMSE

     法で低減しようとしている。

 

☆「An Image Authentication Scheme considering Privacy-A First Step towards Surveillance   

    Camera Authentication

    N.Kawaguchi ( Keio Univ. )

   ・監視カメラの画像は、第3者に対しては認証が必要として、そのようなプライバシ考慮の認

     証スキームの提案。提案方式では、モザイクやマスキングを使うと共に、それらの処理によ

     るオーバヘッド低減の為にMerkle treeSandhu treeを使うとのこと。

 

☆「An Improved Low Computation Cost User Authentication Scheme for Mobile

    Communication

   C-Y Lee ( National Chung Cheng Univ. ) 

   2003年に One-Way function とスマートカードを使ったユーザ認証が提案されたが、その

     後、forgery attackに対する脆弱性が発見されたとのこと。提案方式では、事前にセキュア

     なチャネルでIDとパスワードを送り登録しておくこと等により前期脆弱性に対応する他、

     計算量も減らしており、モバイル通信に適したものとのこと。